東近江医師会の活動内容
医師会ってどんな集まり？
「そもそも医師会って何をしている組織なの？」と思われる方も多いと思います。このページでは医師会が何のためにあるのか、何を行っているのかを簡単に書かせていただきます。
東近江医師会は、東近江市内の医療機関（医院・病院）で構成されています。市内のほとんどの医療機関が参加しています。集まって何をしているのかというと、市民の皆さんが医療、保健、福祉等のサービスを受けるに当たって、各医療機関が単独では対応が難しい大きな問題について、時に行政と連携を取りながら対応しています。分かるような、分からないような内容ですので、もう少し詳しく説明させていただきます。
具体的に何をしているの？
病気にかかり、治療を受ける。よくある想定しやすい場面ですが、このようなケースでは、多くは各医療機関単独で問題は解決するため、医師会は必要ありません。しかし、単独の医療機関では解決が難しい大きな問題がある時や、行政と協働して解決していくべき問題がある時、それぞれの医療機関がバラバラに活動していたのでは地域住民の皆さんに効果的なサービスを提供することができません。例えば、“休日急患診療所の運営”が分かりやすいでしょうか。
多くの医療機関が休みである休日に病気にかかってしまった、そういった時に診察を受けることができる施設として休日急患診療所があります。単独の医療機関の医師だけですべての休日の診療を行うのは困難ですが、地域の医療機関の医師が交代で対応することで、全ての休日で診療することができます。ワクチン接種を含めた新型コロナウイルス感染症への対応や地域で大きな災害が起こった時の医療体制の整備もそうでしょう。
平時はあまり意識されることはないと思いますが、有事に実際の窓口となる各医療機関で住民の皆さんが困ることがないよう、月に１回集会（定例会）を開き、その時に問題となっている事柄について議論、調整および周知を行っています。有事の事を考えると、非常に多くのことを事前に話しあっておく必要があり、詳しい内容については以下のように各部門を設けて（計12部門もあります！）、そこで調整を行った上で医師会の事業として、市内の医療機関が力を出し合って行っています。
総務部
- 理事会、定例会、総会を開催しています。
- 行政主催の会に出席し、提言を行っています。
- 滋賀県医師会や日本医師会と連携し、医療施策等に関して行政と意見交換をしています。
- 滋賀県医師会、警察と協力し、年間50件以上の異常死体検案を行っています。
- 各事業部の年間事業報告書を精査、次年度事業計画書を立案しています。
財務部
- 医師会の事業に関する予算編成や決算書を作成しています。
- 事業の財務管理を税理士と協力して行っています。
学術部
東近江医師会会員の医師が学べる場として、日本医師会、滋賀県医師会とも協力し、適宜講演会等を開催しています。
医療保険部
- 会員の正しい保険医療への啓もうを行っています。
- 地域職域保険担当役員連絡協議会に参加し、意見交換や提言をしています。
- 厚生労働省や日本医師会・滋賀県医師会からの情報を定例会で報告しています。
災害・救急医療部
- 防災訓練を始め、各種救急災害医療委員会、研修会に参加しています。
- 行政と連携して、東近江市民の防災活動・救急医療に寄与する活動を行っています。
地域福祉部
- 高齢者や障害者虐待に関する会議に出席し、意見交換をしています。
- 東近江市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の会議に出席し、意見交換をしています。
- 地域包括支援センターを中心とした地域包括ケアの取り組みを推進しています。
- 地域の認知症対策に取り組んでいます。
会員福祉部
- イベント等を企画し会員相互の親睦を図っています。
- 会員、家族、従業員の定期健康診断を実施しています。
広報部
- 地域住民の皆様向けに、ホームページから様々な医療関係の情報を発信しています。
- ホームページの管理を行っています。
地域こども部
- 健診活動（乳幼児健診、園児・学校健診）
健康の促進・啓発による疾病予防、疾病の早期発見と治療、小児の情緒的・知的発達の最適化を目指した親や養育者への指導を行っています。 - 予防接種活動
予防接種の重要性についての啓発と実施を出生後２か月後から開始しています。 - 園医・学校医活動
子どもたちの健康と安全を守り、環境整備を助言・指導しています。 - 夜間休日・緊急対応
小児科の夜間休日緊急対応を行っています。
地域保健部
- 東近江市が毎年開催している市民を対象とした健康医療フェアに参加しています。
- 要介護度を決定する介護認定審査会の会長を、各会員が務めています。
- 東近江市が策定する「ひがしおうみ健康食育推進プラン」に参画しています。
地域医療部
- 地域の在宅医療を充実させるための活動と仕組みづくりをしています。
- 介護保険事業者、行政との連携をすすめる活動と仕組みづくりをしています。
- 地域在宅療養支援センター運営協議会へ参加しています。
感染症対策部
- 各種ワクチン接種事業に積極的に参加しています（現在は各クリニックでの個別接種のみ）。
- 新興感染症を含めた各種感染症についての市民への啓もう活動を行っています。
- 各種感染症に関連するセミナーを開催したり、あるいは各会員への参加を呼びかけたりして、医師会会員の感染症に関する知識をup dateしています。
- ワクチン接種や治療薬に対する公的助成等が必要と考えた場合には、市や各種団体と協議して、それが可能になるように働きかけていきます。
- 新興感染症が起こった場合、すみやかに県や諸機関と連絡をとって、適切な対応がとれるように準備します。
- 地域の感染症の発生状況を県感染症発生動向調査に報告し、この地域及び周辺地域でどのような感染症が流行しているか迅速に把握できるようにしています。